『鬼滅の刃』の継国縁壱(つぎくによりいち)は、「始まりの呼吸の剣士」や「耳飾りの剣士」とも言われ、最強の剣士であるにもかかわらず、鬼舞辻無惨(きぶつじむざん)を倒すことも出来ず孤高の人でした。
『鬼滅の刃』のキャラクター達の過去は、鬼でも人でも気の毒な悲しい過去を背負ってる場合が多いです。
その中でも心底私は、縁壱が不憫(ふびん)でなりません。
そんな縁壱の最愛の妻うたさんについて、語らせていただきます。
アニメしか見ていない人は、ネタバレ注意です!
縁壱(よりいち)の妻の名前は、うた。どんな人?
縁壱の妻うたについては、『鬼滅の刃』単行本21巻第186話「古(いにしえ)の記憶」で描かれています。
うたは雲取山(東京都西多摩郡)の中の農家の生まれ、年齢は縁壱と同じぐらい、縁壱が家出したのが10歳になる前のようなので、おそらく当時8歳か9歳あたりだったと思われます。
うたは、流行り病で家族全員死んでしまい独りぼっちでした。
うたは、黒曜石のような瞳の持ち主で、朝から晩までよく喋る陽気な優しい女の子でした。
うたの容姿は、梅のような花柄の着物を着て、頭に布を巻きおでこの左横で結び、大きなつぶらな瞳をした可愛いらしい女の子です。
うたは、縁壱の糸の切れた凧のようだった手を、しっかりと繋いでくれた人でした。
縁壱(よりいち)とうたの出会いと結婚
縁壱は忌み子だったため、自分を守ってくれた母親が病死すると家出して、走り続けた山の中でうたと出会いました。
うたは田んぼの中で、桶を持ったままぽつんと一人で立っていました。
縁壱は彼女に何をしているのか聞くと、家族皆死んで寂しいから、おたまじゃくしを連れて帰ろうと思ってと答えたまま、ずっと立っていました。
日が暮れかけると、うたが桶の生き物を田んぼに逃がしたのを縁壱は見て、「連れて帰らないのか?」と聞くと、「親兄弟と引き離されるこの子たちが、可哀想じゃ」と彼女は答えました。
「じゃあ俺が一緒に家へ帰ろう」と縁壱は言った時、うたは大粒の涙を流して驚きましたが、縁壱と一緒に帰って、その後二人は仲良く暮らしました。
幼い二人がご飯を食べている姿を見ると、まるでおままごとをしているように私には思えて、見たところお椀と小皿と湯吞みが一つずつの質素な食卓です。
たった一ページの5コマの絵にすぎませんが、二人は貧しいながらも幸せに暮らしていたんだなぁと私は思いました。
うたの笑顔が印象的で、ほのぼのとした二人の仲睦まじい様子が伝わって来て、彼女はいつも笑ってお喋りしていたんだなと想像できます。
そして十年後、二人は夫婦になり子供を授かりました。
縁壱はその頃剣士ではなく、うたと一緒に百姓をしていました。
うたと手をつないで歩く田んぼや畑への行き帰りの道がとても幸せだったようです。(戦国コソコソ話②より)
他にも単行本21巻第187話の前にある「戦国コソコソ話」の抜粋は、以下の通りです。
うたは縁壱の表情以外でも感情の動きを感じ取ることができたので、顔が変わらなくても心を通じ合わせることに問題なかったようです。
うたは縁壱のことをのんびりした人だなぁと思っていました。
雷が落ちても微動だにしなかったので地蔵の精か、座敷童子かと思った時期もありました。
縁壱は動物や虫に好かれるので、周りに鳥や狸、狐などが寄ってきて手ずから餌を食べるため、うたは大喜びしていました。
挿絵では、縁壱の頭の上に蝶やトンボ、小鳥、肩に鴉のような鳥、ウサギと子狸、子狐が餌を食べている様子が描かれています。
横で「あああ」と、頭の上に小鳥をのせたうたが感動していました。
何気ない日常がこんなにも幸せなのかと、私は思ってしまいます。
縁壱(よりいち)の妻うたと子供は、なぜ死亡した?
うたの出産のため縁壱は産婆を呼びに出かけましたが、病で苦しむ老人に会い、戦で瀕死の息子の所へ行く途中と聞き、縁壱は老人を息子の元へ送り届け、産婆を呼べず日が暮れたので家に引き返すと、うたはお腹の赤ん坊もろとも殺されていました。
いきなり天国から地獄に突き落とされたみたいな展開に、私は本当にグッと来ました。
こんな悲惨でむごいこと、漫画でもショックです。
縁壱はあまりの衝撃で茫然自失となり、鬼を追って来た剣士に弔ってやらねば可哀想だと言われるまで、十日程も血まみれの妻子の亡骸を抱いていました。
本当に凄惨な出来事で、言葉も出ません。
本来なら、親子川の字で仲良く楽しく暮らしていけたのに、そんなささやかな幸せを突然奪うものが、この世に存在するなんて。
襲った鬼は、一体どんな鬼なのでしょうか?
遺体は食べられていないようですし、内臓だけ食べるのなら子供も引きずり出して食べたでしょう。
それとも、生き血を吸うだけの鬼がいたのかもしれません。
推察ですが、私はどうも鬼舞辻無惨(きぶつじむざん)のように思います。
無惨が鬼を作る理由は、太陽を克服する体質の人間を探すため、上弦の鬼を作るためだと言われています。
無惨の血で細胞が壊れて死ぬ人と、耐性があって鬼になる人と別れるようです。
他の鬼は人を捕食していますが、無惨は捕食より鬼を作ることで、専ら殺してばかりいるように見受けられます。
それで私は、うたを殺したのは無惨かなと思いました。
それはともかく、追ってきた鬼狩りの剣士の髪型が煉獄さん親子とよく似ているので、もしかしたらこの人が、煉獄家21代目炎柱だったのかもと思いました。
縁壱はこの人と一緒に遺体を家の外に埋め、うたとお腹の子を弔いました。
縁壱(よりいち)とうたは、転生した?
縁壱はこの時はじめて鬼の存在を知り、剣士と共に自分も鬼狩りになりました。
彼が「始まりの呼吸の剣士」と言われたのは、その当時鬼狩りの剣士は誰も呼吸を使える者がいなかったので、縁壱が教え呼吸を広めました。
しかし、縁壱がどんなに最強の剣士でも、無惨のバラバラになった細胞を破壊できず逃がしてしまい、鬼の珠世も逃がし、その上兄が無惨に寝返り鬼になったので、縁壱は鬼狩りを追放されました。
そうして縁壱は、最後皮肉にも鬼となった兄を仕留めるところで、あと一歩及ばず絶命してしまいました。
その時80歳でした。
彼の過酷な人生の中で、うたと暮らした約10何年間だけは至福の時だったわけで、一番大切な存在を突如奪われた上に、その敵も討伐できず無念を残し死んでしまったのは、本当に辛いことだと思います。
だから、縁壱とうたは現代に転生したら、思いっきり楽しんで幸せになってほしいと思います。
単行本『鬼滅の刃』23巻第205話「幾星霜を煌めく命」の終わりに、炭治郎や善逸、伊之助、義勇の子孫たちの他に色々な見覚えのある顔が描かれていて、左下の隅に仲睦まじい親子がいました。
奥さんは口を開けて笑い、後ろ姿の旦那さんは縁壱の髪型そっくりです。
幼児を二人それぞれ抱いています。
もしかしたら、双子なのかもしれませんね。
生まれ変わって幸せになって良かったと思います。
私も輪廻転生を信じているので、現世頑張って報われなくても、来世はきっと報われると思って努力しています。
最後まで、読んで下さりありがとうございました。

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